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ストレスチェックの質問票57項目とは? 内容と誰が実施者になれるか

公開日:2026年7月14日 / 最終更新:2026年7月14日

🤖 3行でわかる質問票57項目

  • 厚生労働省の標準調査票「職業性ストレス簡易調査票」は57項目からなり、A:仕事のストレス要因17項目、B:心身のストレス反応29項目、C:周囲のサポート9項目、D:満足度2項目で構成される(厚労省公表の原本で項目数を確認)。
  • この57項目版の使用は法律上必須ではなく、厚労省が示す3領域の要件を満たす調査票であれば他の様式(簡略版・拡張版等)も使用できるが、57項目版が最も標準的で実績が多い。
  • 実施者になれるのは医師・保健師、または一定の研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師に限られ、人事権を持つ人物は実施者になれない。
監修

監修:山下 勝之(C&C株式会社 代表取締役)

中小企業向けストレスチェック外部委託サービスの比較メディア「ストレスチェック比較ナビ」運営責任者。本記事は厚生労働省の公表資料をもとに作成し、内容を確認しています。

ストレスチェックの担当になって初めて調査票を見たとき、「57項目もあって従業員の負担が大きいのでは」「この質問で何がわかるのか」と疑問に思う方は少なくありません。この記事では、最も広く使われている厚生労働省の標準調査票の中身と、実際に調査を実施できるのは誰かという実務担当者が知っておくべき2つの基本を、公式資料をもとに整理します。

職業性ストレス簡易調査票(57項目)とは?

「職業性ストレス簡易調査票」は、厚生労働省がストレスチェックの標準的な調査票として示している自己記入式のアンケートです。もともとは旧労働省の委託研究の成果として開発されたもので、ストレスチェック制度が始まった2015年以降、最も広く使われている調査票になっています。多くの外部委託サービスも、この57項目版をベースにしたWeb受検フォームを提供しています。

57項目の内訳と、それぞれ何を聞いているか

57項目は、性質の異なる4つの領域(A〜D)に分かれています。厚生労働省が公表している調査票原本で項目番号を確認すると、内訳は次のとおりです。

領域項目数内容
A:仕事のストレス要因17項目仕事の量・質、裁量権、対人関係、職場環境など、ストレスの原因となりうる仕事上の要因
B:心身のストレス反応29項目活気・イライラ・疲労感・不安感・抑うつ感などの心理的反応、頭痛・肩こり・食欲不振などの身体的反応
C:周囲のサポート9項目上司・同僚・家族等からのサポートの有無(3種類のサポート源 × 3つの質問)
D:満足度2項目仕事や家庭生活への満足度

この4領域構成が57項目版の特徴で、単に「ストレスを感じているか」を聞くのではなく、ストレスの原因(A)・結果としての心身の反応(B)・それを緩和する周囲の支え(C)を組み合わせて評価する設計になっています。実施者はこれらの回答を厚生労働省の評価方法(素点換算表等)に基づいて採点し、高ストレス者に該当するかどうかを判定します。

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57項目版以外の調査票も使える?

法律上、「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」の使用そのものが義務づけられているわけではありません。厚生労働省が示す要件(仕事のストレス要因・心身のストレス反応・周囲のサポートという3つの領域を含むこと等)を満たしていれば、他の調査票を使うことも可能です。実際には、より短時間で回答できる簡略版(23項目版等)や、より詳細な項目を追加した拡張版(80項目版等)を採用する事業場もあります。

ただし57項目版は、最も実績が多く、評価方法(素点換算表による判定基準)が確立している点で標準的な選択肢とされています。初めて実施する事業場や、外部委託サービスを利用する場合は、まず57項目版をベースにしたプランを検討するのが無難です。

誰が実施者になれる?

調査票の内容だけでなく、「誰がストレスチェックを実施できるか」も制度上重要なポイントです。実施者になれるのは、次のいずれかに該当する人に限られます。

資格備考
医師産業医に限らず、要件を満たす医師であれば実施者になれる
保健師
歯科医師一定の研修を修了していること
看護師一定の研修を修了していること
精神保健福祉士一定の研修を修了していること
公認心理師一定の研修を修了していること

重要なのは、人事権を持つ人物(社長・人事担当役員など)は実施者になれないという点です。人事評価に影響しうる立場の人が個人の結果を知ることで、労働者が正直に回答しにくくなることを防ぐための制度設計です。

実施者と実施事務従事者の違い

ストレスチェックの実務には、「実施者」のほかに「実施事務従事者」という役割があります。両者は権限も担える業務も異なります。

  • 実施者:調査票の評価、高ストレス者の判定など、専門的な判断を伴う業務を担う。前述の資格要件を満たす必要がある
  • 実施事務従事者:調査票の配布・回収、結果の入力作業など、実施者の指示のもとで事務的な作業を担う。資格は不要だが、こちらも人事権を持つ人物はなれない

資格を持たない総務担当者が単独で「実施者」を担うことはできませんが、「実施事務従事者」としての事務作業には関わることができます。この役割分担を理解しておくと、社内で誰に何を任せられるかが整理しやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 職業性ストレス簡易調査票(57項目)は、必ずこの調査票を使わなければいけませんか?

A. 法律上は必須ではなく、厚労省が示す3領域の要件を満たす調査票であれば使用できます。ただし57項目版は最も標準的で実績が多く、多くの外部委託サービスもこれをベースにしています。

Q. 57項目のうち、どれか一部だけを回答しないことはできますか?

A. 制度上明確な定めはありませんが、労働者の任意性は尊重されます。ただし回答が著しく少ないと高ストレス者の判定ができなくなるため、回答の重要性を丁寧に説明することが望まれます。

Q. 実施者に人事権を持つ人はなれますか?

A. なれません。人事評価に影響しうる立場の人が結果を知ることで、労働者が正直に回答しにくくなることを防ぐための制度設計です。

参考・出典

※本記事は厚生労働省が公表する標準調査票の構成と実施者要件を分かりやすく解説するものです。項目数の内訳は厚生労働省公表の原本PDFに基づき確認していますが、評価方法や様式の詳細は改定される場合がありますので、実施にあたっては最新の公式資料をご確認ください。

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