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高ストレス者が出たら? 面接指導の進め方と会社が取るべき対応

公開日:2026年7月14日 / 最終更新:2026年7月14日

🤖 3行でわかる高ストレス者の面接指導

  • 面接指導を受けるかどうかは労働者本人の任意で、事業者は強制できない。ただし実施者から本人へ申出を勧奨することは可能。
  • 労働者から申出があった場合、事業者はおおむね1ヶ月以内に医師による面接指導を実施する必要がある。
  • 面接指導後、事業者は実施医師の意見を聴取し、就業場所の変更・労働時間の短縮など必要な就業上の措置を検討する義務がある。
監修

監修:山下 勝之(C&C株式会社 代表取締役)

中小企業向けストレスチェック外部委託サービスの比較メディア「ストレスチェック比較ナビ」運営責任者。本記事は厚生労働省の公表資料をもとに作成し、内容を確認しています。

ストレスチェックを実施すると、一定数の従業員が「高ストレス者」と判定されます。ここで担当者が戸惑いやすいのが、「本人に何をどう伝えればいいのか」「面接指導は誰が、いつまでに行うのか」という実務の部分です。特に産業医がいない小規模事業場では、面接指導医の確保自体が課題になります。この記事では、高ストレス者への対応と面接指導の進め方を、申出から事後措置まで順を追って整理します。

高ストレス者はどう判定される?

高ストレス者の判定は、ストレスチェックの実施者(医師・保健師等)が、調査票の回答結果を厚生労働省が示す評価方法に基づいて評価し、「高ストレス」に該当するかどうかを判断します。判定基準や具体的な人数の割合は事業場や調査票の種類によって幅がありますが、一定割合の従業員が高ストレスと判定されること自体は珍しくありません。高ストレス者と判定された結果は、実施者から本人に直接通知されます。事業者は、本人の同意なくこの結果を知ることはできません。

面接指導は強制できる?本人の意思は尊重される?

高ストレス者と判定された労働者が、医師による面接指導を希望する場合、事業者にその実施を「申し出る」ことができます。この申出をするかどうかは、あくまで労働者本人の任意です。事業者が本人に面接指導を強制的に受けさせることはできません。

一方で、申出がなければ会社側は何もできないわけではありません。実施者(医師・保健師等)から本人に対して、面接指導の申出を行うよう勧奨することは認められています。実際には、高ストレスと判定されても申出をためらう労働者が少なくないため、この勧奨の仕組みをどう機能させるかが実務上の課題になりやすい部分です。

面接指導はいつまでに実施する?

労働者から面接指導の申出があった場合、事業者はおおむね1ヶ月以内に面接指導を実施する必要があります。この期間は、高ストレスの状態を放置しないための目安として設けられているものです。申出を受けてから面接指導医を探し始めると期限に間に合わない可能性があるため、あらかじめ実施医師(産業医、地域産業保健センター、外部委託サービス等)を確保しておくことが望まれます。

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面接指導は誰が行う?産業医がいない場合は?

面接指導は、労働安全衛生法第66条の10(第3項)に定める医師が実施します。同法には長時間労働者向けの面接指導(第66条の8)という別の制度もありますが、ストレスチェックの高ストレス者向け面接指導はこれとは異なる第66条の10に基づくものです。厚生労働省の資料では、産業医や、その事業場で日常的に産業保健活動に従事している医師が行うことが望ましいとされていますが、これは推奨であり必須要件ではありません。

産業医がいない50人未満の事業場では、主に次の方法で面接指導医を確保します。

  • 地域産業保健センター(地さんぽ):労働基準監督署の管轄区域ごとに設置された国の窓口で、医師による面接指導を原則無料で利用できる
  • 外部委託サービス:ストレスチェックの実施だけでなく、面接指導医の手配まで一貫して対応するプランを提供しているサービスもある

面接指導まで対応できるかどうかは、外部委託サービスを選ぶ際に必ず確認しておきたいポイントです。実施だけを代行し、面接指導は「対応外」というサービスもあるため、契約前の見積もり段階で範囲を確認することをおすすめします。

面接指導のあと、会社は何をすべき?

面接指導を実施したら、それで終わりではありません。事業者は面接指導を行った医師から、遅滞なく意見を聴取し、必要に応じて次のような就業上の措置を検討する義務があります。

措置の例内容
就業場所の変更配置転換や作業環境の変更
作業の転換負荷の高い業務から一時的に外す
労働時間の短縮残業の制限、時短勤務への切り替え
深夜業の回数制限夜勤・深夜労働の軽減

どの措置を取るかは、医師の意見と本人の状況を踏まえて個別に判断します。面接指導を実施したにもかかわらず、意見聴取や事後措置の検討を怠ると、面接指導の実効性そのものが失われるだけでなく、後にメンタルヘルス不調が悪化した場合の安全配慮義務の観点でも問題視されるリスクがあります。

申出率を上げるための工夫

制度としては整っていても、実際には高ストレス者のうち面接指導を申し出る割合は高くないとされています。申出をためらう背景には、「上司に知られるのでは」「弱みを見せたくない」といった心理的なハードルがあります。次のような工夫が申出のしやすさにつながります。

  • 結果通知の際に、面接指導の申出方法・連絡先を分かりやすく明記する
  • 申出窓口を人事部門とは別に設ける(外部委託サービスの窓口を使うなど)
  • 実施者からの勧奨を、形式的な通知で終わらせず丁寧に行う
  • 面接指導を受けたことが人事評価等に影響しないことを、事前に周知しておく

よくある質問(FAQ)

Q. 高ストレス者と判定された従業員に、面接指導を強制的に受けさせることはできますか?

A. できません。面接指導を受けるかどうかは労働者本人の意思に委ねられており、事業者が強制することはできません。ただし、実施者から本人へ申出を勧奨することは可能です。

Q. 面接指導は、いつまでに実施すればよいですか?

A. 申出があった場合、事業者はおおむね1ヶ月以内に面接指導を実施する必要があります。あらかじめ実施医師を確保しておくことが望まれます。

Q. 面接指導は誰が行いますか?産業医がいない会社はどうすればよいですか?

A. 労働安全衛生法第66条の10(第3項)に定める医師が実施します。産業医がいない場合は、地域産業保健センターの活用や、面接指導医を手配してくれる外部委託サービスの利用で対応できます。

参考・出典

※本記事はストレスチェック後の面接指導制度の一般的な流れを分かりやすく解説するものです。実施の詳細は事業場の状況により異なりますので、具体的な運用にあたっては産業保健の専門家や最新の公式情報をご確認ください。

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