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ストレスチェックの助成金は使える? ―【2026年】団体経由産業保健活動推進助成金の仕組み

公開日:2026年7月8日 / 最終更新:2026年7月10日

🤖 3行でわかるストレスチェックの助成金

  • 個別企業が直接申請できた「小規模事業場産業医活動助成金」「ストレスチェック助成金」は2022年11月9日に新規申請が廃止されており、現在は使えない。
  • 現在使えるのは「団体経由産業保健活動推進助成金」のみで、実施主体は労働者健康安全機構(JOHAS)、商工会や労働保険事務組合等の団体経由でしか申請できず、個社単独では申請できない。
  • 助成金以外にも、地域産業保健センターの無料相談などコストをかけずに準備を進める方法がある。
監修

監修:山下 勝之(C&C株式会社 代表取締役)

中小企業向けストレスチェック外部委託サービスの比較メディア「ストレスチェック比較ナビ」運営責任者。本記事は厚生労働省・労働者健康安全機構(JOHAS)の公表資料をもとに作成し、内容を確認しています。

「ストレスチェックの助成金で実質無料にできる」という情報をネットで見かけることがありますが、これは古い情報である可能性が高いです。個別企業が直接申請できた助成金制度は2022年に廃止されており、現在の制度は仕組みが大きく異なります。この記事では、廃止された制度と現在使える制度を正確に整理し、助成金に頼らないコスト削減策もあわせて紹介します。

「助成金で無料」は本当?個別申請できた制度は2022年に廃止済み

結論から先にお伝えします。「小規模事業場産業医活動助成金」「ストレスチェック助成金」「職場環境改善計画助成金」など、事業場が単独で直接申請できていた助成金は、2022年11月9日に新規申請が廃止されました。ネット上には「助成金でストレスチェックが実質無料になる」という趣旨の情報が今も残っていますが、これらの多くは廃止前の制度をもとにした古い情報です。

廃止の経緯や現行制度については、労働者健康安全機構(JOHAS)の助成金ページや、地域の産業保健総合支援センターの案内で確認できます。まず「個社が直接使える形の助成金は、今はない」という事実を押さえておくことが、無駄な期待や誤った予算計画を避ける第一歩です。

今使える助成金はどんな仕組み?「団体経由産業保健活動推進助成金」

2022年の廃止後、現在使える制度として一本化されているのが「団体経由産業保健活動推進助成金」です。名前の通り、個社が単独で申請する制度ではなく、「団体」を経由して申請する仕組みになっている点が最大の特徴です。

項目内容
実施主体労働者健康安全機構(JOHAS)
申請できる主体商工会・商工会議所・労働保険事務組合・事業主団体等の「団体」
事業場単独での申請不可
事業場の関わり方加入・参加している団体が申請する取り組みの対象として関わる

つまり、自社が単独でJOHASに書類を出して助成金を受け取る、という流れにはなっていません。自社が加入している(あるいは加入できる)商工会や労働保険事務組合などの団体が、傘下の事業場向けにこの助成金を活用した産業保健活動に取り組んでいるかどうかが、実際に恩恵を受けられるかの分かれ目になります。

助成対象となる活動の範囲や助成率、申請の詳細な要件は年度によって見直されることがあるため、正確な内容は必ずJOHASの最新の公表資料で確認してください。

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対象になりうる団体はどう探す?

自社が団体経由産業保健活動推進助成金の対象になりうるかを確認するには、次のような団体への加入状況・加入可否を調べる方法があります。

  • 地元の商工会・商工会議所:すでに加入している場合は、産業保健活動の取り組み予定がないか窓口に確認する
  • 労働保険事務組合:労働保険の事務委託をしている場合、その事務組合が対象活動を行っているか確認する
  • 業界団体・事業主団体:所属する業界団体が労働者の健康管理に関する事業を行っているか確認する

いずれの団体も加入していない場合は、新規加入を検討する選択肢もありますが、加入自体に会費や条件が伴うことが一般的です。助成金の活用だけを目的に加入するかどうかは、加入コストと見込まれる恩恵を比較して判断することをおすすめします。まずは最寄りの産業保健総合支援センターやJOHASの窓口に、自社の状況を伝えて相談してみるのも一つの方法です。

助成金以外にどんなコスト削減策がある?

助成金の活用ハードルが上がった今、助成金以外の方法でコストを抑える視点も重要です。

地域産業保健センター(地さんぽ)の無料相談を使う

労働者数50人未満の事業場を主な対象に、労働基準監督署の管轄区域ごとに設置されている国の相談窓口です。医師による面接指導や健康相談などを原則無料で利用できます。ストレスチェックの運営全体を代行してくれるとは限りませんが、面接指導や制度理解の相談先として、まず確認する価値があります。対応内容は地域によって差があるため、最寄りのセンターに直接問い合わせることをおすすめします。

Web形式での実施を選ぶ

紙形式に比べてWeb形式は1人あたりの単価が抑えられる傾向があります。集計・分析の手間も減らせるため、総合的なコストを下げやすい選択肢です。

複数社から見積もりを取り、対応範囲を比較する

外部委託サービスは、料金体系や対応範囲(実施者手配の有無、面接指導への対応、集団分析の内容など)に幅があります。1社だけで即決せず、複数社の見積もりを横並びで比較することで、結果的にコストを抑えられる場合があります。

なぜ「助成金前提」で計画を立てないほうがいい?

助成金は制度の見直しや廃止が起こりうるものです。実際に、個別企業が直接使えていた助成金は2022年に廃止されました。団体経由産業保健活動推進助成金も、加入団体の取り組み状況や年度ごとの要件によって、必ず自社が恩恵を受けられるとは限りません。

そのため、助成金を「受けられたらラッキー」程度の位置づけにとどめ、まずは助成金なしでも実施可能な予算・体制を検討しておくことが、2028年4月1日の義務化に向けた現実的な準備の進め方といえます。

よくある質問(FAQ)

Q. ストレスチェックの費用は助成金で実質無料にできますか?

A. いいえ。個別企業が直接申請できた助成金は2022年11月9日に新規申請が廃止されており、現在この形での「実質無料」は成立しません。現在使える団体経由産業保健活動推進助成金も、団体経由でのみ利用できる制度です。

Q. 団体経由産業保健活動推進助成金は、自社だけで申請できますか?

A. できません。商工会・商工会議所・労働保険事務組合・事業主団体などの「団体」がまとめて申請する仕組みで、個別の事業場が単独でJOHASに直接申請することはできません。

Q. 加入できる団体が見つからない場合、どうすればよいですか?

A. 地元の商工会・商工会議所や労働保険事務組合への加入を検討する方法があります。加入自体にコストが伴う場合もあるため、地域産業保健センターの無料相談など助成金以外の方法とあわせて検討することをおすすめします。

参考・出典

※本記事は2028年4月1日の施行を見据えた制度の概要を分かりやすく解説するものです。この施行日は、改正労働安全衛生法(正式名称「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律」・令和7年法律第33号・2025年5月14日公布)に基づき、労働政策審議会の政令案要綱・答申(2026年5月18日)で示された内容をもとに、その後、施行期日を定める政令(令和8年政令第195号・2026年6月10日公布)により2028年4月1日施行と正式に確定したものです。実施方法等の詳細は今後の省令・指針の改正により変わる場合があります。助成金の対象活動・助成率・申請要件は年度により改定されることがあるため、実際の申請にあたっては必ずJOHAS・所属団体の最新の公式情報をご確認ください。

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