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ストレスチェックの対象者は誰? ―パート・出向・海外勤務者の判定基準

公開日:2026年8月25日 / 最終更新:2026年8月25日

🤖 3行でわかるストレスチェックの対象者

  • ストレスチェックの対象者は「常時使用する労働者」。厚生労働省のマニュアルは、①契約期間の要件(期間の定めのない契約、または1年以上の契約等)と②週の労働時間が通常の労働者の4分の3以上、という2つの要件をどちらも満たす人と説明しています。一般定期健康診断の対象者と同じ基準で、契約の名称や国籍は問いません。
  • 事業場が「常時50人以上」かどうかの数え方は別の物差しです。こちらは常態として使用しているかで判断するため、週1回勤務のアルバイトも50人のカウントに含まれます(厚生労働省Q&A Q0-13)。
  • 週の労働時間が4分の3未満でも、①の要件を満たしおおむね2分の1以上働いている人には、ストレスチェックを実施することが望まれると同マニュアルは述べています。
編集

執筆・編集:山下 勝之(C&C株式会社 代表取締役)

中小企業向けストレスチェック外部委託サービスの比較メディア「ストレスチェック比較ナビ」運営責任者。本記事は厚生労働省の公表資料および法令本文をもとに作成し、内容を確認しています。

「週3日のパートさんにも受けさせるのか」「出向者はうちで実施するのか、出向先か」——ストレスチェックの準備を始めた担当者が最初につまずくのが、この対象者の線引きです。しかもややこしいことに、「事業場が50人以上か」の数え方と「誰に受けさせるか」の数え方は別の基準になっています。この記事では、厚生労働省のマニュアル・Q&Aと法令本文をもとに、対象者の判定基準を整理します。

法律が対象にしているのは「常時使用する労働者」

ストレスチェックの根拠となる労働安全衛生法第66条の10第1項は、事業者に対し「労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(略)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない」と定めています。この「厚生労働省令で定めるところ」に当たるのが労働安全衛生規則第52条の9で、同条は事業者が「常時使用する労働者」に対し、1年以内ごとに1回、定期に検査を行うこととしています。

ここでいう「労働者」は、労働安全衛生法第2条第2号により労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業または事務所に使用される者および家事使用人を除く)とされています。労働基準法第9条は「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」と定義しており、正社員・契約社員・パートといった社内での呼び名によって区別されるものではありません。実際、厚生労働省の「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」(令和8年2月)も、対象者の要件について「契約の名称や国籍に関わりません」と明記しています。

なお、ある人が労働基準法上の労働者に当たるかどうかは、一般に、契約書の表題ではなく働き方の実態から判断されるとされています。役員や業務委託契約の相手方など、労働者に当たるかどうかがはっきりしないケースは、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士など専門家に確認したうえで取り扱いを決めることをおすすめします。

📌 前提:50人未満の事業場は、現在は「当分の間の努力義務」

労働安全衛生法附則第4条は、産業医の選任義務がある規模(労働安全衛生法施行令第5条により常時50人以上の労働者を使用する事業場)以外の事業場について、当分の間、第66条の10第1項の「行わなければ」を「行うよう努めなければ」と読み替えると定めています。つまり常時使用する労働者が50人未満の事業場では、ストレスチェックの実施は現在のところ努力義務です。
2028年4月1日からは、この50人未満の事業場にも実施が義務づけられます(厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアルは、令和7年の労働安全衛生法の改正により、これまで努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場における実施が義務とされ、施行日は令和10年4月1日であるとしています)。この記事で扱う「対象者の判定基準」自体は、義務・努力義務のどちらの段階でも同じ考え方で使えます。

対象者の2つの要件(どちらも満たす必要がある)

厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、ストレスチェックの対象者となる「常時使用する労働者」を、次のいずれの要件をも満たす者と説明しています。一般定期健康診断の対象者と同じ基準です。同じ2つの要件は、厚生労働省のストレスチェック制度関係Q&A(Q19-10)にも掲げられています。下の表は、より詳しく書かれているQ&A(Q19-10)の記載に沿って整理したものです。

要件 内容(厚生労働省Q&A Q19-10の記載)
① 契約期間 期間の定めのない労働契約により使用される者であること。期間の定めのある労働契約により使用される者であっても、契約期間が1年以上である者契約更新により1年以上使用されることが予定されている者1年以上引き続き使用されている者は含まれる。
② 週の労働時間 その者の1週間の労働時間数が、当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

※②について、小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアルは「通常の労働者の4分の3以上」と記載しており、比較対象を「1週間の所定労働時間数」と明記しているのはQ&A(Q19-10)のほうです。本記事はQ&Aの記載に沿って「所定労働時間数の4分の3以上」と整理しています。

ポイントは、この2つが「どちらか一方」ではなく「どちらも」である点です。1年以上勤めているパート職員でも、週の労働時間が通常の労働者の4分の3に満たなければ、法令上の実施義務の対象者には当たりません。逆に、フルタイムで働いていても契約期間が数か月で更新の予定もない短期のアルバイトであれば、①の要件を満たさないことになります。

ただし、「実施義務の対象外」=「実施しなくてよい」ではありません。①を満たし、労働時間数が通常の労働者のおおむね2分の1以上である人については、前掲のマニュアルがストレスチェックを実施することが望まれるとしています(後述)。対象者リストを作る段階で、この層をまとめて除外してしまわないよう注意してください。

また、①は入社時に一度判定して終わりではありません。契約期間が数か月の契約でも、更新を重ねて1年以上引き続き使用されている状態になれば①を満たします。短期契約の更新が続いている人は、毎年の実施前に判定し直すと漏れを防げます。

②の分母は「同種の業務に従事する通常の労働者」の1週間の所定労働時間です。全社一律の数字ではなく、比較対象となる職種の所定労働時間で判定する点に注意してください。

最も混乱しやすい点:50人のカウントとは別の物差し

ストレスチェックには、性格の異なる2つの「人数の数え方」が登場します。この2つを同じ基準だと思い込むと、実施義務や報告義務の判定を誤ります。

数える場面 判定の物差し 週1回勤務のアルバイトは?
事業場が「常時50人以上」か 常態として使用しているかどうかで判断する(契約期間や週の労働時間では判断しない) 継続して雇用し常態として使用していれば含める
誰にストレスチェックを実施するか(対象者) 前章の①契約期間・②週の労働時間4分の3以上を両方満たすか ②を満たさなければ義務の対象者には含まれない

厚生労働省のストレスチェック制度関係Q&A(Q0-13)は、事業場の「常時使用している労働者が50人以上いるかどうか」の判断について、「ストレスチェックの対象者のように、契約期間(1年以上)や週の労働時間(通常の労働者の4分の3以上)をもとに判断するのではなく、常態として使用しているかどうかで判断することになります」と明記しています。そのうえで、「例えば週1回しか出勤しないようなアルバイトやパート労働者であっても、継続して雇用し、常態として使用している状態であれば、常時使用している労働者として50人のカウントに含めていただく必要があります」と説明しています。

⚠️ 「対象者は50人未満なのに、報告は必要」が起こりうる

厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、「『ストレスチェックの対象者』が50人未満であっても、『常時使用している労働者』が50人以上となり、労働基準監督署への報告が必要となる場合がありますので、注意しましょう」と述べています。短時間勤務のパート・アルバイトを多く抱える事業場では、実際に起こりやすいパターンです。自社がどちらの数字で50人を超えるのか、両方を数えて確認しておくと安全です。

さらに紛らわしいのが、「報告が必要かどうかの判定」と「報告様式に書く人数」も基準が別だという点です。厚生労働省Q&A(Q19-10)は、労働基準監督署に報告する様式の「在籍労働者数」の欄に記載するのは、実施時点(実施年月の末日現在)でストレスチェックの実施義務の対象となっている者の数(=前章の①②を満たす労働者数)であるとし、派遣先における派遣労働者や、①②を満たさないパート・アルバイトは在籍労働者数に加える必要はないとしています。

つまり報告するかどうかは常態基準の人数で判定し、様式に書く人数は①②基準で数えるため、この2つの数字は一致しないことがあります。常態基準で数えた人数をそのまま様式に書き写すと、実態と異なる数字を報告することになりかねません。人数の数え方が場面ごとに変わる点の全体像は、派遣社員のストレスチェックは派遣元・派遣先どちらの義務?の早見表でも整理しています。

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パート・アルバイトをどう判定するか

パート・アルバイトの判定は、前章の①②を順に当てはめていく作業になります。ここで見落としやすいのが、「義務の対象外=実施しなくてよい」ではないという点です。

厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、要件②の説明に続けて次の注記を置いています。「なお、1週間の労働時間数が通常の労働者の4分の3未満である労働者であっても、上記の①の要件を満たし、労働時間数が通常の労働者のおおむね2分の1以上である者に対しても、ストレスチェックを実施することが望まれます」。

つまり、契約期間の要件を満たし、通常の労働者のおおむね半分以上働いている人は、法令上の実施義務の対象ではないものの、実施が望まれる層として位置づけられています。この「実施が望まれる層」まで含めて実施しておくと、線引きの説明コストが下がり、集団分析の母数も確保しやすくなります(これは運用上の考え方であり、法令上求められていることではありません)。

ただし、義務の対象外の人に実施した場合、その人数は労働基準監督署への報告様式に含める必要はありません。厚生労働省Q&A(Q19-11)は、報告様式の「検査を受けた労働者数」の欄に記載するのは実施義務の対象となっている人のうち受検した人数であり、義務対象外のパート・アルバイトはストレスチェックを受けていても様式に記載する人数に含めていただく必要はない、と説明しています。実施する範囲と報告する範囲がずれる点を、あらかじめ整理しておくとよいでしょう。

派遣・出向・海外勤務者の扱い

派遣社員は派遣元が実施する

厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、「派遣労働者に対するストレスチェックは、派遣元に実施義務があります。(一般定期健康診断と同様です。)」と述べています。一方で、派遣先の事業場が「常時50人以上」かどうかを数えるときは、受け入れている派遣社員も、継続して雇用し常態として使用していれば人数に含めます。派遣に関する詳しい役割分担と人数の数え方は、派遣社員のストレスチェックは派遣元・派遣先どちらの義務?で解説しています。

在籍出向者は「労働契約関係の実態」で判断する

厚生労働省Q&A(Q0-8)は、ストレスチェックの実施は労働契約関係のある事業者において行うこととなるとしたうえで、在籍型出向の際に出向先事業者と出向労働者の間に労働契約関係が存するか否かは、労働関係の実態、すなわち指揮命令権、賃金の支払い等を総合的に勘案して判断することとされている、と説明しています。したがって、在籍出向者のストレスチェックを出向元・出向先のどちらで行うかは、その実態を総合的に勘案して判断することになります。

あわせて同Q&Aは、集団分析については職場単位で実施することが重要であるため、在籍出向の実態にかかわらず、出向先事業者において出向者も含めてストレスチェックを実施するとともに集団分析を実施することが望ましい、としています。実施義務の所在(出向元か出向先か)と、職場改善のために望ましい実施範囲は、必ずしも一致しないという整理です。

海外勤務者は「どこの法人と契約しているか」で分かれる

厚生労働省Q&A(Q0-7)は、海外の現地法人に雇用されている場合は日本の法律が適用にならずストレスチェックの実施義務はないが、日本の企業から現地に長期出張している社員の場合はストレスチェックを実施する必要がある、と説明しています(一般健診と同じ扱い)。分かれ目は勤務している場所ではなく、どこの法人と労働契約を結んでいるかです。海外赴任者の在籍状況を人事側で整理しておくと、判定がスムーズになります。

長期の病休者・長期出張者の扱い

厚生労働省Q&A(Q3-7)は、長期出張や長期の病休のためにストレスチェックを受検できなかった人の取り扱いについて、次のように説明しています。

  • 業務上の都合ややむを得ない理由で受検できなかった人:別途受検の機会を設ける必要がある
  • 長期の病休者:ストレスチェックを実施しなくても差し支えない

長期出張中の社員については「実施しなくてよい」ではなく「別の機会を用意する」という整理である点に注意してください。Web受検であれば出張先からでも回答できるため、この点は運用でカバーしやすい部分です。

注意したいのは、この Q&A が対象にしているのが「長期の病休者」だという点です。育児休業・介護休業など、病気による休業以外で休んでいる労働者の取り扱いについては、この Q&A では触れられていません。「休職中だから一律に対象外」と読み替えないでください。病休以外の休業中の労働者をどう扱うかは、実施者(産業医など)と相談のうえ決めることをおすすめします。

また、どこからを「長期の病休」と扱うかも法令で数値が定められているわけではありません。実施者と相談して自社の考え方を決め、衛生委員会等(衛生委員会の設置義務がない50人未満の事業場では、関係労働者の意見を聴く機会)での検討を経て社内規程に記載しておくと、年度ごとに判断がぶれずに済みます。

対象者でも「受検義務」は課されていない

ここまでは「事業者が誰に実施しなければならないか」という話でしたが、対象者に選ばれた労働者の側に受検が義務づけられているわけではありません。厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、「一般定期健康診断と異なり、ストレスチェックでは、労働者に受検義務が課されていませんが、本制度を効果的なものとするためにも、できるだけ対象者全員が受検することが望まれます」と述べています。

つまり事業者側の整理としては、対象者全員に受検の機会を用意する義務はあるが、労働者に受検を義務づけられてはいないという構造になります。さらに厚生労働省の指針は、禁止されるべき不利益な取扱いとして「ストレスチェックを受けない労働者に対して、これを理由とした不利益な取扱いを行うこと」を挙げ、就業規則で受検を義務付けて受検しない労働者に懲戒処分を行うことは、労働者に受検を義務付けていない法の趣旨に照らして行ってはならないと明記しています。受検率を上げるための工夫(受検勧奨の設計、回答期間の確保、Web受検の導入など)は、この前提の上で考えることになります。受検を断られたときの対応は、ストレスチェックを拒否する社員への対応で詳しく整理しています。

担当者向け・確認の手順

実務では、次の順番で確認していくと整理しやすくなります。

  1. 事業場を確定する:厚生労働省のマニュアルは、「事業場」は原則として工場、事務所、店舗など同一場所にあるものを一の事業場と考え、同一企業であっても場所的に分散している場合は別個の事業場となる、としています。
  2. 「常態として使用している人」を数える:50人以上かどうかで、2028年3月31日までは実施が義務か努力義務かを、また施行後も含めて労働基準監督署への報告義務の有無を判定します。
  3. 対象者を①②の要件で洗い出す:契約期間と週の労働時間で、実施義務の対象者リストを作ります。労働基準監督署への報告様式の「在籍労働者数」に書くのも、この数字です。
  4. 「実施が望まれる層」を決める:4分の3未満でもおおむね2分の1以上の人まで含めるかを社内で決めます。
  5. 例外パターンを潰す:派遣・出向・海外勤務・長期の病休中の社員について、誰が実施するか/今回は対象にするかを個別に確認します。
  6. 社内規程に書く:判断の根拠と範囲を規程に落としておくと、翌年以降の運用と担当者交代に耐えられます。

なお2028年4月1日からは、労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックの実施が義務づけられます(厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアルは、令和7年の労働安全衛生法の改正によりこれまで努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場における実施が義務とされ、施行日は令和10年4月1日であるとしています)。義務化拡大に向けた準備の全体像は、2028年ストレスチェック義務化の完全ガイドをご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. パートやアルバイトもストレスチェックの対象になりますか?

A. 契約の名称ではなく、2つの要件を両方満たすかどうかで判断します。厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、対象者となる「常時使用する労働者」を、(1)期間の定めのない労働契約により使用される者(契約期間が1年以上である者、契約更新により1年以上使用されることが予定されている者、1年以上引き続き使用されている者を含む)であり、かつ(2)1週間の労働時間数が、その事業場で同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上である者、と説明しています。なお同マニュアルは、週の労働時間数が4分の3未満であっても、(1)を満たし労働時間数が通常の労働者のおおむね2分の1以上である人にも、ストレスチェックを実施することが望まれるとしています。

Q. 事業場が「常時50人以上」かどうかの数え方と、対象者の数え方は同じですか?

A. 同じではありません。厚生労働省のストレスチェック制度関係Q&A(Q0-13)は、事業場の50人以上かどうかの判断について、ストレスチェックの対象者のように契約期間や週の労働時間をもとに判断するのではなく、常態として使用しているかどうかで判断すると説明しています。そのため、週1回しか出勤しないアルバイトであっても、継続して雇用し常態として使用していれば50人のカウントに含めます。厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、対象者が50人未満であっても常時使用している労働者が50人以上となり、労働基準監督署への報告が必要となる場合があると注意を促しています。さらに、報告様式の「在籍労働者数」の欄に記載するのは実施義務の対象となっている者の数(契約期間と週の労働時間の2要件を満たす労働者数)であるとQ&A(Q19-10)が説明しており、報告の要否を判定する人数と様式に書く人数も基準が異なります。

Q. 長期の病気休職中の社員にもストレスチェックを実施する必要がありますか?

A. 厚生労働省のストレスチェック制度関係Q&A(Q3-7)は、長期の病休者についてはストレスチェックを実施しなくても差し支えないとしています。一方、長期出張など業務上の都合ややむを得ない理由でストレスチェックを受けることができなかった人に対しては、別途受検の機会を設ける必要があるとしています。なお、このQ&Aが対象にしているのは長期の病休者であり、育児休業・介護休業など病気による休業以外で休んでいる労働者の取扱いについては触れられていません。「休職中だから一律に対象外」とは読み替えず、実施者や産業保健スタッフと相談して取り扱いを決め、社内規程に記載しておくと運用が安定します。

Q. 海外に勤務している社員はストレスチェックの対象になりますか?

A. 厚生労働省のストレスチェック制度関係Q&A(Q0-7)は、海外の現地法人に雇用されている場合は日本の法律が適用にならずストレスチェックの実施義務はないが、日本の企業から現地に長期出張している社員の場合はストレスチェックを実施する必要があると説明しています(一般健診と同じ扱い)。判断の分かれ目は勤務地ではなく、どこの法人と労働契約を結んでいるかという点です。

参考・出典

※本記事は、ストレスチェックの実施義務の対象者に関する厚生労働省の公表資料および法令の内容を、中小企業のご担当者向けに整理したものです。ある人が労働基準法上の「労働者」に当たるかどうか、在籍出向における労働契約関係の所在などは、契約書の表題ではなく働き方の実態から個別に判断されます。自社の具体的な判定については、所轄の労働基準監督署、産業医・実施者、社会保険労務士など専門家にご確認ください。記載内容は公開時点の情報に基づいています。

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